舞祭組の歩みをUTAGE!2014年で振り返る
来たる3/8に舞祭組第三弾シングル「やっちゃった!!」が発売される。UTAGE!やそもそも舞祭組のあり方については人によって捉え方は様々であろうと理解はしているつもりだが、私は彼らが成長していく様を見られることが嬉しいし楽しいと感じている。こんな見方もあるのだなと思って下されば幸い、読みたくない方は是非回れ右を。そんなわけで、第三弾発売の餞に…なるかどうかはさておいて私が語りたいので2014年UTAGE!における舞祭組の奮闘ぶりと成長ぶりについて述べていきたい。放送開始の初回から年末までの32回*1、更に「忘年会」にも関わらず見事に年を越した伝説の忘年会未公開スペシャルを含め33回を今回の対象とした。まあ忘年会未公開スペシャルでは期待以上のモノが見られたのでいつまでもうだうだ言わないで水に流そう。
さて、本題に入る前に、2014年UTAGE!全33回の①テーマ・ゲスト・舞祭組の曲目・諸々変遷一覧、②舞祭組ナイスコメント一覧、さらに③その他見どころ・出演者コメント一覧、を提示しておく。②③については言わずもがな、私の独断と偏見、そして趣向*2が出てしまっているであろうことを断っておく。また一覧表に関しては文量が多く、分割したにも関わらずおそろしく文字が細かくなってしまったので、しっかり読みたい方は申し訳ないがパソコン版ホームページなどを開いて拡大して読んでもらうしかない。まあ、あとあと彼らの歴代コメントなどは紹介していくつもりなので、コメントを見てどんな回だったか思い出したい時でもに使ってもらえればいいかなと。なので今はさらっと見てもらえれば。
①テーマ・ゲスト・舞祭組の曲目・諸々変遷一覧*3
(H:ハモタイム、G:楽器タイム、K:KABA.タイム)
②舞祭組ナイスコメント一覧
③その他見どころ・出演者コメント一覧
一つ目は12/1放送のUTAGE!終了間際、中居さんが「みんな歌ウマいねぇ!」と声を発した時。以前の記事でも書いたことのあるエピソードだが、今でも私の記憶に色濃く残るその時の舞祭組の表情。キタキタ、これは中居さんからの挑戦状だぞ受けて立ちましょうとでも言わんばかりの顔。二千がすぐにマイクを口元まで持ちあげ、応戦準備を整えつつ切り込む間をはかる。まゆゆさん・中居さんのやり取りののちもう一度「ウマいね」と言う中居さんに向かって「そうですかぁ?」「いやいや」と少しトボけつつ一斉に入る。中居・舞祭組による超真剣アドリブコントの火ぶたが切って落とされる。これは戦いである。そののち中居さんがこっそり言った「うるっせーバーカ」(コワい)にもめげず、ニカちゃんの本気の返し「中居さんも歌がうまかったら完璧なんですけどね」炸裂。今なんつった、と脅しをかける中居さん(コワい)にひるむことなく「って、宮田が言ってました。」というまでもしっかり間をとって。その後、みやっちから千ちゃん、TEEを経由して責任は横尾さんに押し付けられ、中居さんの「師匠が言うなら、俺、頑張ります」で無事終着。
同様に、1/19放送の忘年会未公開SPでは北山さんは歌上手いのかと中居さんから質問が。メインボーカルですし、と言いかけたお玉をさえぎって、またもニカちゃんの「いや!」が炸裂。一瞬戸惑った残り3人と爆笑した藤ヶ谷さんを尻目に、「前三人だけどふつう」という荒削りなパスを出すニカちゃん。そこは北山にいさん、中居さんのフォローもありしっかりパスを受け取って、「なんで前の3人なのか、見せてやるよ!」と正解をたたき出す。その後もにかちゃんに乗っかって「水飲むなよ」「アーティストみたいなことすんなよ」と野次を入れる宮千。歌い始めると藤玉含めみんな真剣に聴いていて、歌い終われば「ミツってそんなにうまかったっけ」と褒めちぎる。ああ、舞祭組もキスマイもすきだなあと思った瞬間。
なにを言いたいかわからなくなってきてしまったけど、舞祭組ちゃんたちは日々中居大先生とUTAGE!ファミリーの下、歌・ハモリ・楽器などのパフォーマンスはもちろん、トーク面でも目覚ましい進歩を遂げてきているのではないか、ということだ。そしてそれは個々の進歩でもあり、チームワークとしての進歩でもある。先日舞祭組4人で出演した「笑ってコラえて!(2/11)」でも、その修行成果として瞬発的なコメントができるようになったのが垣間見えた気がしている。そして、彼らは放送開始から約10か月経った今でも、失敗を恐れることなく日々トークに切り込みつづけている。それは、舞祭組4人での修行であると同時に、周囲の方々の愛があってこそなのだろうと想像するに難くない。そういう意味で、私は単なるいちファンではあるけれど、感謝の気持ちでいっぱいである。先生方やファミリーのみなさま、中居さんとの絡みも必見。
さて、UTAGE!本来の歌番組という要素を全く無視した形になってしまった。少しだけその点を付け加えるとするならば、2014年舞祭組のハモタイムは、成功3回(4/28硝子の少年、6/16はじめてのチュウ、7/28 secret base ~君がくれたもの~)、失敗はそれ以外である。まあ、番組の意図などもあると思うので回数だけではああだこうだ言えない部分もあると思うが、今年に入って一度(2/9ラブ・ストーリーは突然に)そこそこうまくいったのもあり、歌唱力は4人とも安定してきているのではないかと感じている。また、ハモタイム以外でもKABAタイム、最近では楽器(ガキ)タイムなどにも挑戦しており、舞祭組ファンにはたまらない展開となっている。
最後に。舞祭組総合プロデューサー中居先輩は3作目で舞祭組を手放すとも発言しており、それが現実のこととなるのかを含め彼らの今後の活動がどうなるのかは私にはまだわからないところでもある。中居さんがまだやってくれるのか、違う人が曲を提供してくれるのか、自分たちでやるのか。全ての可能性が未だ残っている。舞祭組が万が一解散したらUTAGE!はどうするのかな(でもここまでUTAGE!に食い込んでいたらいなくなるのも難しいのかな)などといろんなことを一瞬考えたりもしたが、でもまあどうなるにしろ、現段階では彼らの行く末を見守り応援し続けたいと思うだけである。
これから形を変えて歩んでいくにしろ継続していくにしろ、彼らにとってこの一年が進歩の年になったことには変わりはない。彼らが貪欲に、如実に成長する姿を見ることができてとても嬉しかったし、純粋に面白かった。今後の挑戦・成長・活躍にも是非期待していきたい。
タテとホコ (最終回)
本格的にキスマイにはまって約1年ほど。過去のラジオを聞きあさるところから始まった私の活動も、Twitterを始めたところから一気に情報量が増えた気がする。先日友人とカラオケに行き、舞祭組への認識の違いにカルチャーショックを受けたことから、自分がかなりジャニオタ脳になってきていることを私はやっと自覚した。そこで今回は、ジャニーズどころかアイドルファン素人出身のファンから見たジャニオタ界の印象について残しておきたい。
タテとホコ (3)アイドルの見方
本格的にキスマイにはまって約1年ほど。過去のラジオを聞きあさるところから始まった私の活動も、Twitterを始めたところから一気に情報量が増えた気がする。先日友人とカラオケに行き、舞祭組への認識の違いにカルチャーショックを受けたことから、自分がかなりジャニオタ脳になってきていることを私はやっと自覚した。そこで今回は、ジャニーズどころかアイドルファン素人出身のファンから見たジャニオタ界の印象について残しておきたい。
というわけで今回は第3弾。第1弾・第2弾はこちらから。
(3)アイドルの見方
これまでは担当制、チケットとライブについて述べてきたが、今回はより自分の内面的な話になる。というのも、これまでテレビで一般的なバラエティ番組や歌番組などを見る時は完全に視聴者、つまり100%受け手側の視点でそれらを見ていたのだ。今だって100%受け手であることに違いはないのだが、何が変わったかと言うと、彼ら目線を想定しながらテレビを見る場面が出てきたこと、そして彼らの活躍、という視点を得たことだと思う。
一般的に、バラエティや歌番組では私たちは情報を受け取る側である。出演者らが面白いコメントを発した時やいいリアクションをした時でも、これまでは純粋に「面白い」「楽しい」などとしか感じなかったし、イマイチつまらなかった時は「つまんない」「見るのやめよう」という、至極普通な感想しか抱かなかった。普通、一般的な視聴者として想定されているテレビの見方もこういう類であろう。
しかしキスマイファンになってからというもの、彼らが面白いことを言えば「面白い」という感情と同時に「今のニカちゃんナイス返しだったな考えてたのかな」とか、「みやっちはとっさに言うコメントが素晴らしい」とか、「千ちゃんがんばってるな」、「横尾さん爪あと残してる…!」といったような、彼ら自身をも見てしまうようになった。また、ゲスト出演した番組に出ようものなら「キタミツ、コメント力すごいな」とか、「ガヤさんかなり出番多くない?」とか、「この玉さんは一般受けしそうだわ」などなど、とにかくもはや何目線なのかと突っ込みたくなるようないわば保護者的な視点を会得し、番組の内容への純粋な感想以外のものも感じるようになってしまった。
少し話はそれるが、直近で言えば12/1放送のUTAGE!終了間際、中居さんが「みんな歌ウマイねぇ!」と声を発した時の舞祭組の顔が忘れられない。キタキタ、これは中居さんからの挑戦状だぞ、受けて立ちましょうとでも言わんばかりの顔。にかせんがすぐにマイクを口の近くに持ち上げ、応戦準備を整えつつ切り込む間を見る。まゆゆさん・中居さんのやりとりののちもう一度「ウマイね」と言われ「そうですかぁ?」「いやいや」と少しトボけつつ入る。ナイスタイミング。中居・舞祭組による超真剣アドリブコントの火蓋が切って落とされる。これは戦いだ。その後中居さんがこっそり言った「うるっせーバーカ」にも怯まず、にかちゃんの本気の返し炸裂。「って、宮田が言ってました」と言うまでもしっかり間をとって。この部分を見て、なんだかすごく熱くなった。舞祭組、必死に、がむしゃらに進んでるよね。
また、キスマイや舞祭組の歌番組出演時も、前までは番組を見ていたとしてもぼんやり歌を聴きぼんやりパフォーマンス見ていたであろう(実際には以前はキスマイが出ていてもほとんど見てなかったけど)が、今では彼らの小さなアイコンタクト、表情、振り、ちゃめっけ、落とし物からその回収まで目を光らせて楽しんでいる。
さらに、舞祭組の演出についても、私は彼らが「ブサイク」と呼ばれる泥臭い道を進む決意をしたこと、それはまた格差からの(ある程度戦略的な面はあるかもしれないけども)脱却であり、何より前3人も応援していて4人も頑張っている、ということを知っているので舞祭組が舞祭組らしく頑張っていると嬉しくなる。棚ぼたはそのスタートを決めた素晴らしい曲だ。でも、他の人とカラオケに行って棚ぼたやてぃーてれを歌うと「歌詞すごいね…(ちょっと引いてる)」とか、「前の3人のこと意識しすぎでしょ笑」などというリアクションをもらうこともある。前3人の名前が入っていて喜ぶオタクと、意識し過ぎだと感じる一般人、この発想の違いによって私は自分がオタク脳になっていることをやっとこさ自覚した。つまり、某有名先輩ジャニオタさん(名前を出していいものかわからないのでとりあえず伏せておきます)の言葉を借りるならば、私たちは彼らの物語を読んでいる。他の人はその物語は読んでいないが、有名なキャッチフレーズだけを知った、というところか。そのキャッチフレーズに至るまでの彼らの想い、過去、関係性はキャッチフレーズだけでは届かない。だが、キャッチフレーズに惹かれて新たに物語を読んでみようという気になる人も現れるかもしれない。それこそが視聴者への爪あとを残す、ということなのだろう。
私たちファンがこのような発想をしてしまうのは、物語を読んでいるからというほかにもうひとつある気がする。それは、多少なりとも彼らにさらに飛躍して欲しいと思いながら見ているからだ。担当についての部分でも書いたが、私たちはアイドルの今後に夢を見る。その将来に期待する。だからこそ、そのステップアップを待ち望み、いいコメントやリアクション、パフォーマンスが出来ると嬉しくなるのかもしれない。
これまでのべた変化はファンになり立場が変わったのだから当たり前のことのようでもあるが、私にとってはまったく知らない世界への第一歩であり、さらには自分がその世界へ知らず知らずのうちに染まっていることに気付き2度びっくりである。
タテとホコ (2)チケットとライブ
本格的にキスマイにはまって約1年ほど。過去のラジオを聞きあさるところから始まった私の活動も、Twitterを始めたところから一気に情報量が増えた気がする。先日友人とカラオケに行き、舞祭組への認識の違いにカルチャーショックを受けたことから、自分がかなりジャニオタ脳になってきていることを私はやっと自覚した。そこで今回は、ジャニーズどころかアイドルファン素人出身のファンから見たジャニオタ界の印象について残しておきたい。
ということで今回はシリーズ第2弾。第1弾はこちらから。タテとホコ (1)担当とはなんぞや - タナゴコロ
(2)チケットとライブ
キスマイに興味を持ち、動画サイトで過去の動画を見ていたころ。たまたまライブ映像を見た。その時はそれがいつの何のライブ映像かも知らず、そもそもこれまでアイドルに限らずライブ映像など見たこともなかった。 私はその熱量と楽しそうなメンバー、ダンス、歌、演出の融合にたちまち魅了された。
何度か見るうちに動画は消されてしまったが、その後本格的に彼らにハマり、私がまず手に入れたのはシングルCDでもアルバムでもなく、4本のライブDVDだった。特典映像にあるオフショットが見たくてミント、約束は初回版を購入した。
ライブ行ってみたいなーと思った私にまずはじめに衝撃を与えたのは、ファンクラブに入らないと(ほとんど)ライブに行けないということ。まじか。そしてその中でもなんだか面倒そうな振り込み、しかも先払いをして抽選に当たらなければ入れないという。その上抽選に当たってるかどうかは電話で確認、なかなか繋がらない…繋がったら落選だった、とか。すごい世界だな。さらにJr.のファンともなると出るかどうかもわからないお目当てのJr.のためにチケットを取らねばならない場合もあるとのこと…。もうその情熱だけで冗談抜きで頭が下がりますというかなんというか恐れ入ります。
そしてよくよくTLを見ると、「名義」の文字。私の名義は役に立たない、名義増やそうかな…?おそらくファンクラブ会員の名義のことで、一部の人は同じライブに何回も入るために(もしくは全滅を防ぐために)複数名義を持っているらしい、と推測。むしろこれが普通なのか?どれだけの人が複数名義を持っているかは不明であるが、まったくもってすごい世界だ。さっきからすごいしか言ってない。
当選が決まれば座席の良し悪しが判明し、それに伴い自分のお目当ての担当が見えやすい(であろう)ところと交換、もしくはいけなくなったチケットの取引(ほんとはダメっぽい)が発生。定価+手数料は良心的だが、オークションに出したりTwitter上でも「積む」の文字もチラホラ。詐欺被害もドタキャン被害もチラホラ。今回のライブでは無効チケットも発生。うむむ。正直な感想は、コワイ世界だなってこと笑。いつか私がライブに行きたくなったら、出来るだけ自力で当選するか知り合いと一緒に入らせてもらうか、とにかく正規ルートでチケット取りたいなと心に誓う。
終了後、ライブに行った方からはレポートがなされる場合がある。セトリ、演出、MCや大喜利の内容はもちろん、衣装、髪型、全体のビジュアルや調子の良し悪し、ふとした仕草や様子、メンバーとの絡みなどなど…。正直これはとても楽しい。ライブに行ったことはないが、メンバーわちゃわちゃが好きな人にはたまらない情報である。ライブに行けてないのにそれを文字や絵でも知れるのはとても嬉しいことだった。
と同時に、一緒にライブに参加していたファンのマナーへの感想もチラホラ。うちわは胸の位置、髪を盛らない(後ろの人が見えにくい)、モノを投げ込まない、席移動しない、銀テに群がり過ぎない…うーん、マナーとモラルは守った方がお互い楽しくいられるんだろうな。
…なんだかジャニオタの印象というか、ジャニオタの生態というかそういうモノになってしまっている。どこかの誰かに偉そうだと目をつけられそうだ(笑)
とりあえず、チケットとライブで私がカルチャーショックを受けたのはこのようなことである。多分、今後もジャニオタの末端として行きてゆくならば、こんなことは常識として取り込んでいってしまいそうなのでここに残しておく。全体通しての感想はこのシリーズの最後に述べたいので、ここでは控えることとする。
タテとホコ (1)担当とはなんぞや
本格的にキスマイにはまって約1年ほど。過去のラジオを聞きあさるところから始まった私の活動も、ツイッターを始めたところから一気に情報量が増えた気がする。先日友人とカラオケに行き、舞祭組への認識の違いにカルチャーショックを受けたことから、自分がかなりジャニオタ脳になってきていることを私はやっと自覚した。そこで今回は、ジャニーズどころかアイドルファン素人出身のファンから見たジャニオタ界の印象について残しておきたい。
はじめは1つの記事にしようと思っていたのだが、思いのほか文量が多くなったのでシリーズ化しようと思う。今回はズバリ「担当」について。
(1)担当とはなんぞや
まずツイッタ―で目に入ったのは「担当」の文字。自己紹介、ツイート、たびたび出てくる。ほどなくAKBの「推し」という言葉とほぼ同義と捉えたのだが、さらに応用として自担、同担、事務所担、jr.担、箱押し、かけもち、担降り…。うーん、そんなに担当って重要なポイントなのか。当初、キスマイの誰が好き、というわけではなく彼らの空気感、お互い信頼してるからこその気の遣わなさ、男子高生の心のままオトナになってしまったような無邪気さとしょーもないおふざけ、と見せかけつつふとした時にはきちんと大人な気遣いも垣間見せ、その上それぞれ心の底には上を目指す・仲間を想う熱い思いも抱いている、そんな彼らの関係性と雰囲気に惹かれたわたしにとっては担当、という概念は謎であった。同担拒否/歓迎、かけもち拒否/理解、そこにこだわりがあるならまずその価値観を共有できる人と仲良くなりたい、という気持ちは分からんではないけど、オブラートをこよなく愛する日本人が、極端に言うならば価値観の合う人としか絡みませんよという意思表示をこんなに明確に表すのもネットならではだなと。や、考え方は人それぞれだし、仲良くなってからそれで仲たがいするより合理的だけども。
ものすごーく個人的な見解として、「担当」という制度や概念は、新たなアイデンティティの創設・もしくは自覚のような面も持ち合わせているのではないか、と感じている。白熱教室で有名なサンデルに代表されるコミュニタリアン的に考えるならば、コミュニティに属してはじめて集団の中での自分の立ち位置が明確になり、アイデンティティが見出せるという。同様に、担当の存在により、ジャニオタの中でも△△というグループのファンで、さらに〇〇担、という自らの立ち位置が明確になる。つまりはコミュニティ(ジャニオタ・△△グループファン・〇〇担)に属すことにより、自分もその「〇〇担」というアイデンティティを得る。それによって自分への権利義務感覚(応援しなきゃ、理解者でいなきゃ、こんな素敵な◯◯を買わずにはいられない、果ては売上貢献のために、売れるためには…etc)が発生したり、いわゆる「同担」という仲間意識(〇〇担同士なんだから、協力しよう!仲良くなろう!)が芽生えたり、他の人との立ち位置・距離感もなんとなく初期設定されたりする。自分の担当(アイドル)との関係性(仲間・友達・親しい・先輩・後輩など)によっては他のアイドルにも良い印象をもったり、他担のファンへの印象も誰の担当かで変わってきたり…と、いう場合だ。ファンは担当(アイドル)に似てくるともいうし、担当によってファン同士が似てくる時もある。もちろん人間同士のことなのでそれだけでは人との関係性は決まらないし、どこまで踏み込むか、どのようにジャニオタライフを楽しむかは個人次第だ。
実際わたしも横尾さんのいいショットやコメント、メンバーとの面白いトークの載っている雑誌を見るとこれは買わねば…!という衝動にかられる時がある。買いたい、欲しい、という気持ちに違いはないのだが、それが感覚としては「やばいこれ買わなきゃ」にナチュラルに変化しているのである。恐ろしい。横尾さんの引力たるや。
さらに「担降り」。これもジャニオタにとってはかなり核心に近いというか複雑なものらしく、捉え方も人それぞれ、でもみんなそれに対しての興味は多少なりとも抱いているように感じる。「担降りとは」「担当とは」そういったブログやコメントも定期的に見かける。これは自分がアイドルに何を求めているのか、どのような対象として見ているのか、つまり自分の中の「担当」の定義によって「担降り」の定義は変わる。「好き」にもいろいろあるし、現実の恋愛の仕方にも色々(友達感覚、一目ぼれ、束縛、一途、尽くす、楽しいならよし…)ある。それと似ている。そしてどのように捉えるにしろ多くのオタがこれに興味を持つのは、なんとなく後ろめたいというか申し訳ない気持ちがあるが、それとどう折り合い次へと進むかをみなが模索しているからな気がする。
自分が興味を持つまでは、ファンはある種恋愛や憧れと似たような感覚でアイドルを追っているものだと思っていた。もちろん、そのような感覚もあるにはあるのだろうけども、アイドルとは「恋焦がれるもの」というだけではなく、「応援したいもの」という価値観もあるということを知ったとき、なるほど担降りにどこか痛みが付きまとうようなのはそのせいもあるのかと妙に納得した。
今はまだ完璧でなくとも(逆に完璧だったとしても)、これからに期待させてくれるという点もアイドルの大きな魅力である。この人が好きだ、その上うっすらとでもまだ見ぬ将来に思いをよせ、期待していたとすれば。より強く惹かれ応援したい人ができてしまった時、そしてそちらを主に応援すると決めることは、たとえ元担が成長したことが要因のひとつを構成していたとしても、痛みを伴うだろうと想像するに硬くない。その上先に述べたようにすこしでも義務感、というか義理を感じていたら、もっと私たちの感覚に合うように言い直すならば情がわいていたら、それは痛くて当然である。
ジャニオタ(私の場合はキスマイ)熱が一人でテレビやラジオ、ライブDVDを見ていた時よりも格段にツイッターをやり始めてから加速したのは私だけだろうか。他の方のツイートで「あああここ見落としてたかわいい」という新たな発見だったり、「こっそりこんなことして遊んでる…!」「この二人の関係性はこうだから…」という新たな楽しみ方(コンビ・トリオ)の開拓・他の人の考察や妄想を楽しむなどなど、かなり世界が広がってしまったように思う。これこそが、コミュニティの力、つまりは同じ者(グループ・個人)を好むものが集結できる、「担当制」のなせる業なのかもしれない。
横尾さん。と少しの二宮千
最近、やっとひと段落ついて、これでもか!というくらい依存してきたキスマイに日々感謝している。趣味って大事。アイドルに救われる、なんてことがあるわけない、カッコいいからとかよくわかんないと思っていた一年前の自分に言いたい。全ての人が当てはまるわけではないけれど、アイドルに救われることもあるのよ。
横尾地獄への道 (下)
smileを聴いて、とりあえず泣けてきた。